STEINS;GATE レビュー 「制作陣の思惑がスケスケだった作品」

 ※ネタバレ注意

 

厨二病の残念イケメン岡部倫太郎(またの名を鳳凰院凶真)が、遂にタイムマシンを完成させた。大喜びで実験を繰り返す、岡部たち研究所の面々。我々も混ぜてくれと言わんばかりに謎の組織sernも参戦し、物語は思わぬ方向へ転がっていく。

 

目次

 

放映時期

 

2011年春(2クール)

 

見始めたきっかけ

 

ネットでの評判は知っていたが、タイトルに妙に惹かれたため視聴を開始した。

 

推しキャラ

 

橋田至。典型的なキモオタではあるが、2ch用語を流暢に使いこなす様はキモオタ通り越してイケメンでさえある。予想外の事態にも「いつの間にかSERNが勝手に全裸待機してた的な」と述べるなど、冷静さを保っていた。卓越したハッカー技術や、美人な嫁、堂々と2ch用語を連発できるメンタリティなど、キモオタが憧れる要素が詰まっている。彼にはなりたくはないが(笑)、俺自身ある種の憧れは感じている。

 

レビュー&採点

 

・作画(キャラデザインも含む) 15点

・音楽(BGM、op、ed、挿入歌、se) 25点

・ストーリー(話数の配分等の構成、話の面白さ、脚本、展開) 30点

・人物(登場人物にどれくらい魅力があるか) 20点

・独自性(世界観や提示される概念など、何らかのオリジナリティがあるか) 30点

・メッセージ性(制作陣は作品を通して何を伝えたかったのか) 20点

 

作画

 

11点/15点

 

シャープで癖のないキャラデザインが良い。熱気が立ち昇る秋葉原の路上や、意外と豊かな自然など、秋葉原の夏の雰囲気を繊細に描写していた。全体的に透明感のある作画であり、ミステリアスな雰囲気を醸し出していた。

 

音楽

 

23点/25点

 

神秘的で知的なBGMが多かった。アニメ版のサントラを探したが、見つからなかったのは残念。オープニングに伊藤かな子を起用したのは唸らされた。終盤のオープニングで2番が流されるなど、独自の演出もあった。

 

ストーリー

 

27点/30点

 

 

1話から引き込まれ、最後まで一気に見てしまった。それぐらい、ストーリーは面白かった。今回までの内容から、次回どうなるか考察する喜びを教えてくれた作品でもある。ラボメンたちのゆる〜い日常が徐々にシリアスになっていく辺りでは、どっぷりと本作品にはまっていた。

 

ただ、あのラストは今一つ。物語のスケールを考えると拍子抜けしてしまった。

 

人物

 

12点/20点

 

魅力的な人物が揃っていた。クール美人の牧瀬紅莉栖が2ch用語を使うシーンは興奮した。ただ、岡部と橋田至以外の主要キャラが皆萌えを意識したキャラクターばかりだったのはゲンナリした。2011年といえばアニメが萌えに侵食されて久しい年代であり、本作品もオタク受けを狙うために多数の萌えキャラを出す必要があったのだろう。どことなく、昨今よく見られるハーレム作品のような印象もある。

 

本作品がある種のオタクに今一つ評価され難い理由は、物語の本筋とは無関係な萌えキャラを出し過ぎてしまったからだと思う。

 

独自性

 

27点/30点

  

本格的なタイムトラベルに、「スルーショルダー(肩透かし)」といったギャグ、多用される2ch用語、おまけに萌えキャラまでブッ込んできたのは本作品くらいだろう。「全裸待機」「自演乙」など2ch用語をこれほどまでに使い込んだ作品は記憶にない。

 

メッセージ性

 

16点/20点

 

「仲間を信じ、自分を信じるべし。さすれば道は開かれる。」凡庸なメッセージが込められていたとは思うが、本作品を見た後では掛け替えのない真理のように感じられた。

 

総評

 

83点。なんだかんだで、めちゃくちゃ面白かった。終盤に至るまで予想外の展開が続き、ついつい次の話を再生してしまう。また、1話見終わるたびに次回の展開を考察するのも楽しかった。それだけに、ラストが呆気なかったのは少しがっかりした。

 

舞台が夏の秋葉原だったり、2ch用語が多用されたり、萌えキャラ勢揃いでハーレムっぽくなってたり、盛り上がる要素は沢山あった。一方、それらの要素からオタク受けする作品を作ってやろうという制作者の思惑が透けて見えてしまったのも事実。制作者の意図や思惑は、相当考察してはじめて分かる程度には隠れていて欲しかった。

 

オタク受けを計算して作られた本作品。

 

夏の秋葉原という舞台設定、多用される2ch用語、あらゆる趣向に応えた萌えキャラたち、厨二病の主人公、予測不能なストーリー、オタクに受ける要素がこれでもかと詰め込まれており、オタク受けが計算されているのは明らかである。

 

制作陣は、2chやブログ、SNSでオタクたちが盛り上がるように計算してもいた。

 

2ch用語を多用すれば、ネットで取り上げられやすくなり、新規視聴者も増える。考察スレが盛り上がるように、1話ごとに様々な要素を詰め込み、ストーリーも視聴者の予想を超える展開にした。オープニングの曲にもストーリーを匂わせる歌詞が乗せられ、更に考察スレが盛り上がるように仕向けた。

 

また、矛盾がなく、伏線をことごとく綺麗に回収していった点も気になる。

 

ストーリーや設定に矛盾があり、伏線投げっぱなしな作品にオタクたちの文句がつけられるようになった状況が過度に反映されているように感じられたのは俺だけか。