フルメタル・パニック!The Second Raid レビュー 「リアル」

 ※ネタバレ注意

 

ふもっふからの反動で暗い展開が続くと思いきや、意外とコメディ要素も強かった。

 目次

 

レビュー&採点

 

・作画(キャラデザインも含む) 15点

・音楽(BGM、op、ed、挿入歌、se) 25点

・ストーリー(話数の配分等の構成、話の面白さ、脚本、展開) 30点

・人物(登場人物にどれくらい魅力があるか) 20点

・独自性(世界観や提示される概念など、何らかのオリジナリティがあるか) 30点

・メッセージ性(制作陣は作品を通して何を伝えたかったのか) 20点

 

作画

12点/15点

さすが京アニだけあって、前2作より格段に作画が綺麗になっている。

 

音楽

19点/25点

佐橋俊彦作曲の楽曲は、より格好良さとクオリティを増していた。オープニング曲の「南風」はシリーズ最高の名曲だと思う。次回予告で流れる短い音楽も最高だった。

ストーリー

25点/30点

情報部のブルーノや、夏姉妹と、寝返りネタが定着してきた。ラムダドライバ頼みだった一作目と違い、頭脳戦や機体との相性といった新要素が展開され、戦闘がより面白くなった。情報漏えいを逆手に取って、カリーニンの指示と真逆に宗介たちが動く作戦を展開し、ゲイツやブルーノを混乱させたのは見応えがあった。宗介の絶望を後半の回で丁寧に描き出した割には、最終話で突然機体と仲直りするという力技で解決が図られていてイマイチ。カナメがふもっふ編で人質にされた件をレイスが語っていたのは、番外編とされがちなふもっふも本編なのだと視聴者に実感させる効果を果たしていたと思う。

人物

19点/20点

カナメが相良の影響を受けて変わっていったり、宗介が葛藤を乗り越え成長したり、一見ただの乱暴者と思われたクルーゾーが人情に熱かったり、各キャラの真実を丁寧に描いていた印象。 

 

独自性

25点/30点

後半、宗介の心情を暗い雰囲気で描いたのはエヴァを思わせた。香港を舞台にしたアニメは数多いが、マオが現地語を流暢に喋っている点が他アニメと一線を画していた。

 

メッセージ性

16点/20点

今回はカナメと宗介の成長がメインテーマだったと思われる。1作目や2作目と違い宗介受難の展開が続いたが、宗介の成長を描きたいという意思は伝わってきた。 

総評

83点

世間では本作の評判は今ひとつだが、俺は好き。情報部の裏切りや、宗介の受難、マオの流暢な現地語など、今まで以上にリアルを追求した名作である。

 

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