らき☆すた レビュー 「終わらない日常」
※ネタバレ注意
ハルヒとともに、オタク文化の世俗化に貢献した作品である。
目次
レビュー&採点
・作画(キャラデザインも含む) 15点
・音楽(BGM、op、ed、挿入歌、se) 25点
・ストーリー(話数の配分等の構成、話の面白さ、脚本、展開) 30点
・人物(登場人物にどれくらい魅力があるか) 20点
・独自性(世界観や提示される概念など、何らかのオリジナリティがあるか) 30点
・メッセージ性(制作陣は作品を通して何を伝えたかったのか) 20点
作画:10点/15点
京アニ作品であるが、作画にそこまで手間が掛かっているとは思い難い。一方、目立った作画崩壊が無かったのは流石である。
音楽:23点/25点
オープニング曲はアニメ史を代表する名曲である。非常にノリが良く、歌詞の意味不明さも良い。各回ごとに違う曲を本編の声優が熱唱しているのも新鮮。
ストーリー:25点/30点
特に面白さや意味を感じるストーリーではなかったが、疲れていても気軽に見れる楽さがこの作品の売りであろう。大爆笑するネタもあったが、退屈なネタもあり、回ごとの当たり外れがやや激しい。特段のストーリーが無いアニメだからこそ、脚本の重要性が高まるのは自明の理である。3分アニメ程度の長さのネタを何個か盛り込み、ラッキーチャンネルで締めているため、1話ごとのテンポは良い。
人物:15点/20点
こなたの糞さに腹が立つことも多々あったが、総じてどのキャラものほほんとしていて良い感じである。
独自性:26点/30点
ラッキーチャンネルの微妙さや、前半の回でこなた達4人がカラオケを歌う形式でエンディング曲が流れるシステムはこの作品ならではである。
メッセージ性:18点/20点
中身の薄い作品と思わせて、実は随所に工夫が施されている。ストーリーのどうでも良さに囚われず、深い部分まで考察してくれるオタクを制作スタッフは求めていたのかもしれない。最終話のタイトルを「未定」とし、文化祭途中でストーリーを終わらせたのは、俺たちの文化祭は終わらないという宣言だろうか。
総評:84点
アニメ史に残る偉大な作品ではあるが、面白い作品とは言い難い部分もあった。視聴者の深層心理に訴えかける様々な仕掛けや、挑戦的な試みが多々見受けられるため、興味深い作品ではある。ストーリーの面白さや笑えるネタも大事だが、それ以上に全体のテンポや構成が重要だと認識させてくれた作品でもある。