とらドラ! レビュー 「現代版彼氏彼女の事情」

 ※ネタバレ注意

 

彼氏彼女の事情の舞台を偏差値50位の高校に変えてみました、という感じの作品。

 

目次

 

レビュー&採点

 

・作画(キャラデザインも含む) 15点

・音楽(BGM、op、ed、挿入歌、se) 25点

・ストーリー(話数の配分等の構成、話の面白さ、脚本、展開) 30点

・人物(登場人物にどれくらい魅力があるか) 20点

・独自性(世界観や提示される概念など、何らかのオリジナリティがあるか) 30点

・メッセージ性(制作陣は作品を通して何を伝えたかったのか) 20点

 

作画:12点/15点

08年の作品としては、普通。ただ、一人暮らしには広すぎる家で大河の孤独を表現したり、炊飯器に残った飯の多さで大河の不在を表現したり、古河パンの看板でクラナド視聴者を喜ばせたり、絵を用いた表現は上手である。

音楽:21点/25点

ED1の「バニラソルト」は何度も聞き返した名曲だし、OP1の「プレパラート」も良かった。BGMはテクノ風のポップな曲が良かった。

ストーリー:25点/30点

最初はただ粗暴なだけだった大河や意地悪だったあみだけでなく、インコちゃんまでが成長を見せたのは実に感動的だった。1話ごとに起伏があり面白かったが、ラスト2話を除いた後半のもどかしい展開は若干つまらなく感じた。各々が自分の本心に気付いて受容していく全体のストーリーは清々しかった。

人物:18点/20点

北村が良いやつすぎて、モテまくるのも納得だった。大河がやってきた「おっはー」をノリノリで返した上、他の生徒にも「おっはー」をやって大河に恥を掻かせなかったのは惚れた。大河の元ネタは彼氏彼女の事情の芝姫だが、あみの元ネタは宮沢雪乃だろう。両者とも、元のキャラより強烈になっていて見応え満点だ。

独自性:24点/30点

キャラ造形や、各々のキャラが悩みながらも自分の本心に気付いていくストーリー展開など、彼氏彼女の事情を彷彿とさせる作品だった。あれほど粗暴で幼稚だった大河が、人の気持ちを理解しようとしたり人の意見を聞き入れられるように成長したのはとても新鮮だった。

メッセージ性:18点/20点

逃げてばかりじゃ誕生日が来ても大人になんかなれない、自分の本心に気づくのも難しいが受け入れるのも難しい…。様々なメッセージが込められていたと思う。

総評:84点

彼氏彼女の事情を彷彿とさせる作品だったが、各キャラの掘り下げが浅いレベルに留まっていた(半生を掘り下げず、現在の状況に苦悩するばかりだからか)ため若干薄っぺらい印象があった。自問自答もカレカノの方が圧倒的に深かったし、各キャラが歴史を持つ厚みある存在として描かれていた。とはいえ、全体的に結構面白かったのも確かである。前半の各エピソードも感動できるものばかりだったし。